初ブログで、三渓園の池の蓮の花を愛でる朝会のお話をしましたね。
秋彼岸も過ぎ、蓮花の季節も過ぎて、今日は三渓園の茶屋で蓮の実のご飯を頂いて参りました。
蓮華飯(レンゲハン)と呼びます。
5年間の大修理が終わって、重要文化財の建物・臨春閣が特別公開中でした。
秋の花、萩や曼珠沙華も目を楽しませてくれます。
苑内の池には無数の鯉! そして、可愛い亀さんも!
騒がしい鯉たちを尻目に、鷺は静かに佇みます。
三渓園を作った原三渓翁は絹の輸出で財を成し、横浜の経済人の中心となって、日本の経済を牽引し、多くの文化人を支援したことでも有名です。
しかし、愛する御子息を若きうちに失ったことはあまり知られてはいません。
著名な茶人でもあった三渓翁は、悲しみのうちに追悼の茶会を開きます。その席で客人に振る舞われたのが、庭の池で取れた極楽に通じる蓮の実のご飯だったのです。
今は、ひ孫の槇子さんが池の蓮の実を集め、手間隙かけて、素朴な蓮の実ご飯を伝えます。
遠き日の悲しみを想い、今の幸せに感謝して。
手作りの蓮華飯を今年もいただける幸せを噛み締めて、穏やかなひと時を楽しみました。